人生短し、悪あがきすべし。

社内ニートおばさんの徒然日記

陽子のはなし

陽子は40代既婚者。

クラスに居た目立つグループの一人っていう感じ。

(今の子風に言うところの、陽キャっていうやつです)

 

ノリが良く、立ち回りが上手く、会話のキャッチボールも抜群にうまい。

仕事もできるから一目置かれている。

お局様なら怖がられるだけかもしれないけど、

そこが彼女の上手いところ!

うま~~~く和やかに会話もするから、

ほかの社員もハイハイと素直に従っている。

 

色々気配りもでき、備品管理や社員のサポートもすべて彼女の担当。

いつもデスクの上には様々な資料や管理表が山積みになっている。

 

そういう人だから、

私が満足も納得もしていないことに気付いている。

 

気づいてはいるけど、手を差し伸べてくるようなことはしない。

自分の仕事を取られるのが嫌なのか、

陽子を差し置いてでしゃばる事がはばかられるのか。

 

入社当時は「仕事の割り振りを考えないとね」と言ってくれたこともあったので、

思い切って相談したことがあった。

その時の答えが

「月子に相談してみる。

でも、私の仕事もすべてつながっているから切り離せないのよね。」

 

そんなことはないはず。

私の入社前は、ほかの人と分担していたのを私は知っている。

 

それ以来お昼も同じ部屋では取らなくなり、

休憩時間がかぶることもなくなった。

あからさまに避けられていると感じて以来、

私も極力重ならないようにしている。

 

あれから3年余り、

お昼休憩の時間をオーバーする事もあったほどおしゃべりしていたのに、

一人のんびり食事をしている。

なので、お弁当の彩りを気にすることもなく、

昨晩の残りを詰められるだけ詰めて行き、

ガーっと食べて残りの時間はお昼寝タイムです。

 

私が離席しているときに聞こえてくる陽子と月子の笑い声。

でも私が席に戻ると、おしゃべりも止む。

 

月子はまだまだおしゃべりしたそうな雰囲気だけど、

陽子は続けようとはしない。

 

普段の会話もめっきり減った。

仕事の話は全くと言っていいほど無い。

(そりゃそうだ、仕事していないもの)

月子がいない日は会話もなく重苦しい空気が漂うだけ。

私に気を使っているのか、

仕事クレクレ言われたくない為の伏線か?

 

陽子は自分が忙しいとき、たまに機嫌が悪い時がある。

忙しいのは独り占めしたからでしょ?

あれほど仕事ほしいって言ったのに、

くれなかった上に、八つ当たりしないでよね!!

 

私からは仕事クレクレはもう言わないと決めた。

手伝うとも言わないようにしている。

これ以上空気悪くなって居づらくなるよりはマシな気がして。

この状況では信じ難い

昔っから「占い」が大好きで、

恋人ができるかな?あの人とはどうなるかな?なんて思っては、

評判の占い師さんのところへ行ってみたり、

本屋さんで占いの本を買ったりして楽しんでいたものだ。

 

私自身、世間でいうちょっと珍しい手相らしく、

両手ますかけ線

大成功か波乱万丈かの両極端に分かれるらしいが、

どうも私は波乱万丈の道を歩んでしまったよう…。

 

スピリチュアル的なものも大好き。

いい年をして、と思う事はあるけど、

行く先が不安で、少しでも明るい未来を見たくて、

先日も某占い師さんにみてもらった。

 

その内容を少しばかり・・・。

今置かれている状況を作っているのは、

間違いなく陽子と月子。

例え上司に相談したところで、

この双璧を崩すことはできない。

 

そして、とてもじゃないけど、信じ難いお言葉が!

陽子、来年の4月頃いなくなるよ。

 

うそでしょ?この状況で?!

今も先々の相談を、月子と喜々とした表情でしているのに?

独身の月子なら、結婚・転勤・ないとは思うけど転職、もあるかもしれない。

だけど、既婚の陽子には、

とても辞める理由が思いつかない

 

この占い師さん、結構当たると評判だけど、

この言葉だけはとてもとても・・・💧

 

だから、1年辛抱してみたら?

楽しくない状況で会社へ行くのは辛いだろうけど、

給料をもらえているうちは辞めないでもいいのでは?と言われた。

 

給料もらっているうちは・・・か。

転職も難しいだろうし、この収入を断つわけにはいかないし、

1年後の結果がどうなるのかも見届けてもみたい。

 

陽子が頑張る姿を見るたびに、

有るのか?無いのか?と自問自答してしまう。

もうしばらくは我慢しながら、観察してみよう。

 

とにかく来年はすこぶる良い年だそうだから✨

あの頃のワクワクを返してほしい。崩せない双璧

誰も好き好んで社内ニートになったわけではない。(少なくとも私は…)

入社当時は、これから始まるお仕事にワクワク・ドキドキ✨

すでに50歳を過ぎてはいたけど、

それでも明日を夢見て頑張るぞ、ここで骨をうずめるんだ、と思ってた。

1年目は国の施策の関係で、忙しくしていた時期もあった。

ただ、それのみに携わっていたので、

これが終了したのちはどうなるのだろうとは思っていたし、

何も仕事が無いのではないかという予感もすでにあった。

 

その後、見事に予感は的中!!

2年目以降からは、社内ニートまっしぐら。

 

私が社内ニートになるのには、

先輩社員の影響が大きい。

 

先輩社員は2人。

愛嬌よし、気配り抜群の女性と、

物静かで誰にでも優しい、前者が太陽なら後者は月のような人。

※これからも登場するであろう2人なので、仮に前者を陽子、後者を月子と呼ぶことにする。

 

正反対のような2人だけど、

共通するのは「すこぶる頭が切れること」である。

何を質問しても「わからない」という答えが返ってきたこと無いし、

私が対応していることに関して訂正してくれたりもする。

(しかも自分の仕事をしながらなので、まるで聖徳太子のよう)

 

自分が社内ニートでなければ、尊敬に値する2人である。

ただ如何せん、今の境遇は彼女たちが生み出していると思うと、

素直には慣れない、心狭きおばさんなのである。